スターウォーズ機、バンクーバーに着陸

R2-D2™ ANA JETバンクーバー線で世界デビュー

バンクーバー国際空港にR2-D2が舞い降りた。曇り空の彼方からスターウォーズのテーマ曲を身にまとうように現れたR2-D2™ ANA JET。ANA（全日本空輸）がウォルト・ディズニー・ジャパンをパートナーにスターウォーズとのコラボで実現したANAスターウォーズプロジェクト、R2-D2™ ANA JETはバンクーバーへの世界初飛行で幕を開けた。

バンクーバーに到着したR2-D2™ ANA JET。日本以外では初めて公式にその姿を現した。10月18日、バンクーバー国際空港

R2-D2™ ANA JET

　映画「スターウォーズ」で人気のキャラクターR2-D2が、ドリームライナー最新機ボーイング787‐9の機体全体にデザインされたR2-D2™ ANA JET。今年10月2日（日本時間）にアメリカのボーイング社から完成機が羽田空港に到着。日本での遊覧飛行を終え、10月18日羽田発バンクーバー着の定期便で世界の空にデビューした。

　世界初フライトとなったバンクーバー線で、その姿をひと目見ようと、この日バンクーバー国際空港には多くのファンが訪れた。

　全日本空輸バンクーバー支店支店長松橋慶典氏によると、バンクーバーでのR2-D2™ ANA JET初フライトのプロモーションは契約により一切行えなかったのだという。それでもインターネットなどで情報を得たファンが多く駆け付け、中にはスターウォーズキャラクターのコスチュームに身を包んでいたファンもいて、盛り上がっていたようだ。

　機体のデザインだけでなく、機内のあちこちにもR2-D2は顔を出していた。座席のヘッドレストのカバー、ドリンクサービスの紙コップ、紙ナプキン、そして、世界では初めて機内エンターテイメントでスターウォーズ6作品が11月から上映される。離着陸時にはスターウォーズのテーマ曲が流れ、照明も宇宙っぽい雰囲気になる。

　バンクーバー線には、10月20〜22日にも飛行。その後、10月中旬から11月に成田‐サンノゼ線に、12月初旬に成田‐シアトル線に、それ以降はヨーロッパやアジア線にと、世界へと飛び立っていく。

スターウォーズデザインが続々登場

　R2-D2デザイン機のほか、今後はさらに2種類のデザインを施した機体が世界の空を飛びまわる。

　一つは、映画「スターウォーズ」最新作で初登場するキャラクターBB‐8をデザインしたBB‐8 ™ANA JET。ボーイング777‐300に描かれたBB‐8の愛らしい姿が特長で、2016年3月から北米路線を中心に就航する予定。

　さらに日本国内では、R2-D2とBB-8の両方が描かれたボーイング767‐300、STAR WARS™ ANA JETが今年11月から飛行する。

まだスターウォーズ機に乗れるチャンスが

　今回の羽田‐バンクーバー線でのR2-D2機は、4日間限定となったが、定期便で就航しているため、今後もバンクーバー線で使用される可能性はあるという。

　松橋支店長は、「ウォルト・ディズニー・ジャパンとの契約は5年間2020年3月までなので、今後バンクーバー線にボーイング787‐9が導入されれば、R2-D2機が来る可能性はあります」と語った。

　今月は17日から24日までの期間限定でR2-D2™ ANA JET以外でもボーイング787‐9が飛んでいる。通常バンクーバー線には現在787‐8が使用されていて、787‐9の導入は早くとも春以降という。導入時期は明言できないとしながらも「導入の可能性は高いと思います」と期待大だ。

　今回、R2-D2™ ANA JETがバンクーバー線で世界デビューを果たすということに、バンクーバーでのANAの知名度上昇に少しでも貢献できればと語る。昨年3月30日の就航以来、バンクーバーでの知名度をいかに上げていくかが課題の一つとされてきた。広告などでの宣伝の他、今後787‐9の導入が決まれば、イベントなどで盛り上げていきたいという。

　「今年7月のドリームライナー導入から利用率も上がり、ビジネスクラスの利用も多くなっています」と松橋支店長。都心へのアクセスだけでなく、国内線への乗り継ぎの良さも特長の羽田線にあって、乗り継ぎできる便がまだまだ少ないなど課題もあるが、就航から1年7カ月、質の高いサービスを軸に話題性を取り入れながら、利用者の期待に応えている。

ANAスターウォーズプロジェクトサイト：http://www.ana-sw.com/

（取材　三島直美）