カルガリー出身で19歳のホッケープレーヤー、タロウ・ヒロセさんは、ブリティッシュ・コロンビア・ホッケー・リーグ(BCHL)のジュニアAホッケー・クラブ、サーモン・アーム・シルバーバックスの#17として活躍している。58ゲーム中、18ゴール、32アシストで50ポイントを記録した。父方は日系、母方はスコットランド系のバックグラウンドを持つタロウさんに話を聞いた。
プレー中のタロウさん (写真左)
ホッケーを始めたきっかけは?
3歳の頃からスケートを習っていました。6歳くらいの頃、父が自分と弟のアキトをホッケーの試合観戦に連れて行ってくれました。その時、試合をしているホッケーの選手がとても恰好よく見え、自分もやってみたくなりました。ホッケーをやってみたら楽しくて、それ以来ホッケーの虜になりました。
どんな子ども時代でしたか?
自分たち兄弟は幼い頃からスケートやホッケーに熱中して週のほとんどの時間を過ごしていました。ビクトリアに住む祖父母は日本語で話すので、父は少し日本語が話せます。日系の日本語学校などに通うことはなく、ホッケーを中心としたカナダ人の友人と同じように育ちました。学校生活でも氷の上でも、日系だからといって差別を感じたことはありませんでした。
その後はいかがでしたか?
カルガリーのブラック・フット・ホッケー協会でマイナーなホッケー時代を過ごし、2009〜2011年はカルガリー・ノーススターズ協会のバンタムホッケーを。そして、2011〜2014年はカルガリーの運動選手を育成する私立校、エッジ・スクールでミジェットとしてホッケー選手生活に明け暮れていました。週に4日は練習、週末は試合があるので、ホッケー漬けの青春時代でした。
どうして今のチームに参加したのですか?
昨年、カルガリーのチームがケローナに遠征に来た時にサーモン・アーム・シルバー・バックスのコーチが観戦していて、リクルートされました。自分にとってベストの機会であると感じて、オファーを受けました。
来年もこのチームに在籍するのですか?
今シーズンのBCHLで初めての選手として、2016年から4年間、アメリカのミシガン州立大学・MSUのホッケー・チーム、スパータンズに入ることが今年の4月に決まっています。MSUには奨学金をフルで授与されて招かれました。憧れのナショナル・カレッジェート・アスレティック・アソシエーション(NCAA)で選手生活が遅れることが、とても嬉しいです。
ホッケーの成績が素晴らしかったのですね?
2013〜2014年にMPHL Bowers Division All-Starの好成績賞の5名の中に入っています。私はホッケーに懸けてきているので、好成績を出し、このような形で評価されたことを誇りに感じています。今後はNHLを目指して邁進していきます。
ホッケーをしている方たちへのメッセージは?
勝つことに躍起になるのではなく、ひとつひとつのゲームを楽しんで下さい。格式のあるチームでプレーすることを夢見て、しっかり練習を積んでいきましょう。
チームメイトはタロウさんを「普段はおとなしいけれど、しっかりとしたプレーをする」と評価している。今シーズンも好調にスタートしたタロウさんのこれからの活躍が期待される。
(取材 北風 かんな)
タロウ・ヒロセさん