待望のバンクーバー・関空直行便

 

5月1日、バンクーバー国際空港国際線搭乗口で、エアー・カナダ『ルージュ』の関西国際空港着初便の就航式が行われ、山本なおみBC州ツーリズム及びスモールビジネス担当大臣、在バンクーバー日本国総領事岡田誠司氏、空港公団や旅行関係者、メディアなど約30人が出席。6年7カ月ぶりに再開したバンクーバー・関西路線と、ルージュの初めてのアジア就航を祝った。

 

 

新たな雇用と経済発展

 大阪城の形のケーキと、ちょうちんが飾られた搭乗口。沖縄県友愛会琉球太鼓のメンバーによる踊りで始まった就航式では、山本なおみBC州ツーリズム及びスモールビジネス担当大臣がBC州を代表して祝辞を述べた。

 BC州では現在、60人にひとりが観光業に就いており、今回のルージュの関西国際空港(関空)就航により132の雇用が生まれるという。岡田誠司総領事は、日本政府が海外からの観光客誘致に力を入れている現状を説明し、日本からカナダへも多くの学生や修学旅行客などを誘致したいと述べた。

 

(左から)就航式でリボンカットしたエアー・カナダ顧客担当副社長レネー・スミス・バラーデ氏、在バンクーバー日本国総領事岡田誠司氏、エアー・カナダ地域マーケティング副社長ケビン・ハウレット氏、バンクーバー国際空港公団社長兼最高経営責任者クレイグ・リッチモンド氏、山本なおみBC州ツーリズム及びスモールビジネス担当大臣

 

機器を持参か、iPadレンタル

 エアー・カナダ『ルージュ』は、2013年7月に運行を始めたエアー・カナダの完全子会社で、観光路線を主体とする航空会社。バンクーバー・関空便は週5日往復運行で、バンクーバーを午後12時5分に出発し、関空には翌日午後2時55分に到着する。

 使用機材はボーイング767-300ER型機で、プレミアムクラス24席とエコノミークラス256席。座席にスクリーンはなく、プレミアムクラスにはiPadが無料で、エコノミークラスには10ドルでレンタル可能。機内でストリーミング発信される映画や音楽を、ノートパソコン、スマートフォンやタブレット端末などに事前にインストールした専用アプリで再生して楽しむ仕組みだ。

 

プレミアムクラスでiPadを使用した機内エンターテイメントについて説明する客室乗務員の山田花加さんと坂栄沙(さか・えいさ)さん

 

関空へ直行便

 初便にはモントリオール出身で大阪育ちの坂栄沙(さか・えいさ)さんと、カナダ生まれの山田花加さんの日英バイリンガルを含む7人のクルーが乗務した。

 乗客の廣池優美子さんは「今まで東京経由の長旅で大変でしたので、関空への直行便は助かります」と話し、里見有紀子さんも「待ちに待った関空便です。里帰りが楽になります」と目を輝かせた。ボクソール・ケイコさんは大阪着後、「サービスも良かったし、食事もおいしかったです」と報告してくれた。

 日本カナダ・ツーリズム協会会長の北川博幸氏(JTBインターナショナル・カナダ社社長)は「ルージュが加わったことで、日本への選択肢が増えました。大阪を拠点として地方や東南アジアへアクセスしやすくなったほか、関西の経済団体、カナダの観光業にとってもすばらしいニュースです」と話している。

 

帽子にパンツルック、笑顔がまぶしい客室乗務員のみなさん

 

(取材 ルイーズ阿久沢)

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