ブースの周りは訪れる人で一杯

 

 

東北大震災のその後

プロジェクト・リーダーの平岡拓磨さんはドイツで生まれ、日本とシンガポールで育ったという国際的なバックグラウンドを持つ。このプロジェクトを立ち上げる背景には東日本大震災から3年、という数字があった。この3年間を長い、または短いと思う人に分かれるという。苦しみを乗り越えられた人もいれば、未だに苦しんでいる人もいる。実際にボランティアの数も年々減ってきている中、被災者に共通しているのは、この出来事が忘れ去られる事が一番怖いということだ。彼らの思いがこのフェアに結びついた。

平岡さんはカナダに留学して多くのカナダ人が日本を誤解していると感じたという。多くのカナダ人は「東北」という言葉を初めて知ったのがこの大震災だったことから良いイメージがなく、とても危険な場所だと思っている。放射能や地震のある場所に観光などとんでもないと感じているので、彼らに正しい情報を提供したいと思ったそうだ。東北はもともときれいな自然に、美味しい海の幸があるので、人と人とのつながりから復興への近道をつくりたいと語ってくれた。

 

 

日本観光だけでなく日本文化も
丁寧に紹介されていた



ポスターだけでなくPCを使っての
映像も展示されていた

 

 

日本の真の美しさを知ってほしい

会場には多くの手作りのポスターや展示ボードが設置されていた。今回、日本に対する認識を改めることを目的とした展示と同時に、日本文化も紹介している。2020年の東京オリンピック開催を控えて、もっとカナダから日本へ観光に来て楽しんでほしいという願いもある。メインの展示には日本の四季を紹介した。カナダの四季もきれいだが、日本には独特の美しい四季がある。それをテーマにした展示は見るだけでも楽しく、来場者の質問には24人のメンバーが気軽に答えていた。

リッツのメンバーはイベントチームと広告・ファンドチームに分かれてそれぞれの分野を担当している。また今回、現地のいろいろな方々からも支援を頂いたそうだ。立命館国際センター、数々の日系企業、UBC、また匿名で支援する方々もいたという。初日100人ほどを予測した来場者は約300人となり、準備していたアンケート用紙が足りなくなるという嬉しい悲鳴もあったそうだ。

留学生による小規模なプロジェクトは毎年行っていたが、今回は初めてジャパン・フェアという大きなイベントを立ち上げた。これからUBCに来る後輩達だけでなく、アメリカやカナダに留学している他の立命館大学の学生達にも伝えていきたいそうだ。また将来は立命館大学だけでなく、同志社大学など他の大学にも声をかけていきたいという。そして長期の夢として、今後、日本支部を作ってこうしたイベントを行う留学生達をサポートしたいそうだ。思っていてもなかなか実行できないイベントを、チームワークの良さで成功させたリッツの24人の学生達の今後の活躍を期待したい。

 

(取材 ジェナ・パーク)

 

当日の展示が終わり集まってくれたリッツの学生

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