在バンクーバー日本国総領事館の内田主席総領事・JALTA副会長のベイリー智子さん・JALTA会長の馬目広三さん

 

 

23人の小学科の生徒たちが発表

日本語の発音や言葉づかいなどは、日本にいる子どもたちとほとんど変わらない。むしろ、物おじせず、身振り、手振りで、声色まで使って表現する様子は、自己主張を重んずるカナダならではのことなのだろう。冬休みに日本へ行ったこと、おじいさんやおばあさんと過ごした日々の思い出や、日本の小学校に体験入学し、その違いに驚いたことなどを情感たっぷりに語った。時には、覚えた文章を思い出すのにちょっと時間がかかったり、その愛らしいしぐさがほほえましく、会場を和ませた。
また、年齢が上がるにつれ、創作童話あり、日々のちょっとした出来事をエッセー風にまとめたり、ユーモアたっぷりにまとめたものなど、多彩な文章表現に感心した。

 

年令幅の広い7人の基礎科の生徒の発表

たどたどしい日本語での発表に、聞く方が思わず手を握り締めて応援したくなる。日本へ行ったこと、日本の食べ物のことなど聞いていると、おじいさんやおばあさん、親類の子どもたちとの会話も、きっとこのように一生けんめいだったのだろうと思う。年齢が上がると、自分の夢をしっかり語り、日本語の上達を自分の目標に置き、努力している姿がうかがえた。

 

中・高等科2人の堂々たる発表ぶり
ニュースを素材に、起承転結、わかりやすくまとめた文章力、夢も具体的で実行へのプランも説得力を持った堂々たる発表であった。
32人の発表が終わり、閉会のお礼のあいさつに立った日本語教育振興会会長・馬目広三さんは、「JALTAは、日本語教育を行っている13の学校の集まりで、3つのことをビジョンに活動しています。ひとつは、日本語教師の育成。次が、日本語教材の開発。そして、日本語教育の振興。今日のお話発表会もその一環。日ごろ学び、練習を積んできた成果の一つを発表しました。オリンピック選手の多くは、同じ技を1万回以上反復練習して、身につけているそうです。内田主席総領事がおっしゃられたように、日本語の習得も反復練習が最も大切なことです。そんながんばる皆さんのサポーターが先生たちやご両親です。いつも応援しています。これからもがんばってください。」と、発表した生徒たちをねぎらった。
最後は、「座・だいこん」による短編劇「きのうのあしたはなんだっけ」の上演で幕を閉じた。

 

発表会を終え、みんなでハイ!ポーズ

(取材 笹川守)

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