2019年10月3日 第40号

 「ぼけますから、よろしくお願いします。」題名からしてほのぼのとした気持ちになって観に行った。

 「認知症」と言う社会的な問題になっている老人の病気、殆どの人が多少の差はあっても老いと共に体験するであろう宿命を、役者でない本人たちが登場しているので、自然の日常生活がリアルに迫ってきて、感動と感嘆の連続であった。

 其処には家族の絆を通しての愛、いたわりを通して、全てを受け入れて生き抜いて行くたくましさと命の尊さがあふれていた。

 悲しみ、苦しみ、フラストレーション、諦めなど心の葛藤が、伝わってきても、そこから湧き上がる生命力が感じられた。

 そばから見るとユーモラスに見えるシーンは、本人達にとっては深刻な問題であるが、それが観客の緊張を和らげたように思う。

 そして83歳の私はこの映画から愛とパワーを頂いた。

 家に帰ってから寝るまで、興奮さめやらずでへまの連続。夫も今日は「ぼけたかな」と自分の失敗を笑っている。そんなお互いを受け入れられるような気持ちの変化を憶え、すばらしい映画を製作された信友直子さんはじめ、ご両親他、皆様方にお礼を言いたい。

 日本語認知症サポート協会様、カナダ海外での初上映を有難うございました。

K・S子(投稿・写真提供 日本語認知症サポート協会)

 

劇場内に飾ったポスター

 

開場を待ちわびる参加者の列

 

館内での開場前の賑わい

 

 


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