2018年12月13日 第50号

 僕の人生に輝かしきものがあるとすれば、若い日に日本全国から選ばれし若人と共に、明治百周年記念行事の一つとして総理府(内閣府)により企画された青年の船で1968年秋に東南アジア7カ国を親善訪問できたことと、全国の農村青年と1970年にカナダのアルバータ州に来たことであろう。

 この2018年の秋に、その青年の船50周年記念同窓会が神戸で行なわれることになるが、かってこの同窓会には、遠くカナダにて生活をしていることもあって、一度も参加したことがなかったが、今回は最後になるであろう同窓会に遠方カナダよりはせ参じたのである。50年ぶりに会う友の顔は、名前を聞かなければ思い出さないほどの年齢になっていたが、互いに過去の記憶が蘇れば、50年の時を乗り越えて青春時代が戻ってきた。

 皆さんが青春時代の「青年の船」の貴重な体験を人生の一つの原点として、社会の中で頑張ってこられたという印象があったのは本当に嬉しかった。小生も微力でありながら異国の空の下で、少しずつではあるが、読書を重ねてエッセイを書き続けられたのは、この原点があり、皆さんと同じ社会のためにという原点があったためだろうと、今、同窓会から帰って、しみじみと思い返している。

 遠い青春の思い出の中で感じた多様な文化や、人と人の出会いで感じた平和の大切さは、 子々孫々まで伝えなければと思うのである。長男はフランス系カナダ人と結婚をして、子供が二人、三男は中国系の人と結婚をして子供が一人、小さな家族であるけれど日本を原点とした多国籍家族であればこそ、平和の大切さを強く感じるのである。

 今日、世界中で金や物、そして人が国境を越えてゆくグローバルな時代にあって、その資本や物流の金額に対して、わずかな金額(1%ぐらいかな?)を国際環境税として徴収をして、国連などの国際機関の収入として、その収入の一部は貧しく食料の不足している国の援助とか、国際の治安維持に使うべきであろう。

 貿易の関税も、その半分 (?)ぐらいは、同じように国際環境税とするべきではないかと思いをめぐらすのである。

 めぐり来る新しい年は、難しいことのある年になるという話もあるが、願わくは平和な良い年になることを祈りたい。

 

バンクーバーの雪景色

 

      ホテルから見える明石海峡大橋

 

新しい神戸港(荷揚げのクレーンが遠くに見えてます)

 

ホテルの部屋にて友と近況語る

 

会場ホテル舞子ビラ

 


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