2018年10月11日 第41号

 最近は、世界中で異常気象が見られるという。特に日本などは、一時間に300ミリの大雨が降ることがあったりして、土砂崩れとか、河川が急激に増水をして氾濫したりして多くの家屋が水に浸かったりしたニュースがあった。

 こんなに何度も大雨が降れば、日本は水没してしまうのではと勝手な想像をしてしまう。最近は、南海トラフなる大地震が日本の太平洋側で、近未来に発生するのではないかといわれていたりする。

 案外、旧約聖書にあるノアの大洪水は本当にあったのではと思われて、思い出したように金子史朗著『ノアの大洪水』を読み始めると、「ユーフラテスの河畔の古い町シュルッパクというところで、神が人間の罪ゆえにこの大地に大洪水をおこそうとしていた」そして、「六日六晩風が吹き、洪水と暴風が陸地を覆った。七日目に近づくと暴風と洪水が嵐がやんだ——それから海は穏やかになり、そして低くなった、突風と洪水が終わった」とある。

 さらに「しかし、注意して考古学者の収集した資料をしらべてみると、粘土板文書から予想されるように、(1)テイグリス ユフラテイス両河下流において、地表下のある深さに確かに大洪水の運んだ砂または泥の体積層が存在している。(2)河川の大氾濫は少なくても二度あったと考えなければならない。年代的にみても古い方の洪水が紀元前3500年ごろ、新しいものは考古学的材料から紀元前2800年ごろと推定できる」とある。

 前期と後期の間は約700年ぐらいである。僕はふっと、今から700年前の日本はどうであったのだろうと思うと、一つの仮説で気象の変化は700年から800年で異常気象が現れるような気がしないでもない。

 正確には1212年に書かれたという日本の方丈記を読むと、多くの天災があったことがうかがわれる。

 「養和のころとか、久しくなりてたしかにもおぼえず。二年があいだ世の中飢渇してあさましきことはべりき、あるいは春夏ひでり、あるいは秋大風洪水などよからぬ事ども打ちつづきて、五穀ことごとくならず。むなしく春耕し、夏ううるいとなみのみありて、秋かり、冬をさめるぞめきはなし。是によりて国々の民、或いは地をすててさかいを出で、或いは家をわすれて山にすむ。」と方丈記にある。

 この飢饉により養和二年四月五月、左京区のみで四万二千三百人の死者があったという。これは、異常気象が原因であったのかもしれない。

 今日、日本で国難といわれる巨大災害に人々がどのように向き合うかが問われているように思う。

 カナダの西海岸でも、ここ100年以内に地震が起こる予報もあるが、それが何時なのかはまだだれにも分からないのであるが、最近のコンピュターAIの情報処理能力は人間以上で、数々の未来予報を確かなものにしているが、はたして人間はそれを全面的に信じて良いのだろうか?過去に株取引でのリーマンショックを予測できなかったのではと思う?不確実なものがあるから、それに対応できる人間は生き残れるのかもしれない。

 シンギュラリテイ(計算能力など人間の能力を超えているもの)AIに聞いてみたい、中国の経済とか北朝鮮の未来を!

 


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