2020年3月26日 第13号

 こんにちは、フィットネス&ヨガトレーナーのドナルド涼子です。このコラムでは、私たちがどうやったら、心身ともに健康でポジティブに自分を愛し、幸せになれるのかについてを毎回、フィットネスやヨガのトピックスを加えてお話ししていきます。人間が幸せを感じ夢を実現するには、“mind, body & spirit connection”心と体をつなげてることがとても大事、だからフィットネスとヨガが大事なのです。

 私たち人間は、皆、いろいろな夢を抱いて生きています、それは私たちがみんな結局のところ、幸せを感じたいと切望しているからです。ではなぜ、ある人は夢を問題なく実現させることができ、ある人はそれができない状況が起こるのでしょうか? 

 では私たちが夢を実現し、幸せを感じることを妨げるものとは、一体なんなのでしょうか?

 自分に自信がない、変化することへの不安や恐怖などです。ある研究によると、私たち人間は、一日に6万〜8万回もいろいろな思考を考えているらしいです。もしあなたが自分に自信がなくて、自分はダメ人間だと思っている人だとしたら、あなたは毎日何回も頭の中でネガティブなことばかり考えてしまいます。その反対で自分に自信があり、自分はできる人間だと信じて生きている人は、毎日ポジティブなことを自分に言い聞かせ続けて日々を過ごすのです。そうやって、成功する人とそうでない人の違いが出てくるんですよね。

 私は、日本で生まれ育ち、幼稚園から小学校の中学年ころまで、親に頭が悪くて、知的障害があるかもといわれました。きっと本気ではなかったと思いますが、当時まだ小さい私は、親のいうことを信じ、自分はバカな人間だと信じ込みました。そしてぽっちゃりだった私は、クラスの男子から何度もからかわれ、自分は誰からも愛されない人間だと信じて大人になりました。その後、過食症、対人恐怖症、うつなどいろいろな問題を経験しました。でも33歳の時、ひょんなきっかけでジムに通いだし、スリムになり、体が健康になることで自分に自信をつけていき、なんと、昨年、1冊の本を書き上げました。そうです、人から言われた、バカとかデブというずっと何十年も信じ続けてきた自分のレッテルをフィットネスとヨガでぶち破り、心身ともに健康で幸せな人間になることができ、こんな記事を今書いています。最近では、働いているスティーブナッシュジムの何百人ものインストラクターの中から選ばれ、バスの大きな広告に載っています、しかも私は日本人で48歳のおばちゃんなのに。そんな広告を町で見かけるたびに、以前は絶対不可能だと思っていた健康で幸せな自分に変身した自分を誇らしく思います。

 もう一つ、素晴らしいあるアスリートのブレイクスルーのお話をします。1923年フィンランドのアスリートが1マイル走の世界記録を37年ぶりに出しました。それ以降、31年間、世界中のアスリートがどんなに努力しても、1マイルを4分切ることは、“不可能なこと”として世界中の人々は信じていました。でも、イギリス人のロジャー・バニスターだけは、何度も失敗を繰り返したのち、発想の転換をします。1マイル4分という記録を切ろうと努力するのをやめ、毎回1/16秒(0.0625秒)だけ記録を更新することにだけ集中することに決めたのです。そして見事に彼は、1954年に3分59.4秒の世界記録を破り、世界中が絶対不可能と信じていた記録を打ち破ったのです。

 そしてもう一つこの時とても大事なことが起きました、ロジャーが“不可能”を可能にしたその年に、何と23人の他のアスリートも1マイル4分を切る記録を出したことです。ロジャーが記録を破ったことで、31年も誰も破れなかった記録をたやすく他のアスリートたちは、自分にもできるはずと思ったからです。このことは私たちの夢の実現にも応用できることです。

私たちが自分に自信を持ち、幸せを感じ、夢を実現するのに役立つこと

1:小さな、そして確実にできると信じて頑張れる目標を持ち、そこに集中して努力する。例えば、私の場合は、まず週に一回一時間だけジムに行くことから始めて、楽しみながら体の変化を体験し、自分に自信をつけていきました。ロジャーは0.0625秒だけ記録を縮めることだけ考えて走りました。ではあなたの夢の実現は、どうやってしましょうか?考えてみてください。

2:人間は変化を嫌う生き物です。それを理解し、常に自分の目標、そしてそれを実現させることがなぜ自分に大事なのかを毎日自分に思い出させるように紙に書き、目に見えるところに置いておきましょう。私の場合は、紙に最終的な目標を書き、そしてそれに向かって日々できることを書いておく。なぜそれが大事なのかの理由も書いておくとさらにいいですね。

3:“好きこそ物の上手なれ”で、やっていて生きがいを感じられるようなことを自分の夢にすることは、とても大事です。なぜならそういうことは、 あなたが好きなことだから、楽しみながら努力ができ、つらいと思わないという現象が起こるからです。

 私は、フィットネスを教えることが大好きで、勉強を続ける毎日です。辛い努力していると思ったことは一回もありません。楽しくてしょうがないくらいですが、それを続けていたら、気づけばベストインストラクター賞などを受賞していました。

 さあ、皆さん、夢を大きく抱いて! 実現するために毎日小さいことからでいいですからやってみましょうね。

 

著者の所属するスティーブナッシュフィットネスワールドの宣伝でバス広告に出演

 


著者紹介

ドナルド涼子:愛知県出身、48歳二児の母 フィットネス、ヨガインストラクター、作家、モチベーショナルスピーカー。 デブ、根暗、自分大嫌いだった彼女は、うつ、自殺願望、対人恐怖症、不安症、過食症、喫煙依存など、さまざまな心身の病気を経験。しかし33歳の時にフィットネスと出会うことで、人生が一転。その後、精力的に健康、幸せになる為の研究を続ける、そして自らの経験をまとめた著書「心も体もブスだった私の話」を2019年に出版。また、モチベーショナルスピーカーとしてカナダと日本の学校を回り、子供たちに向けて健康と幸せのための講演活動を精力的に行っている。彼女は、人間が健康で幸せを感じるためには、心と体、精神をつなげることをフィットネスとヨガで行うことが必ず必要だと考える。

 

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。