2020年3月19日 第12号

 カナダの冬のスポーツの代表、ナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)が新型コロナウイルスの影響によりシーズン途中で中断を余儀なくされた。

 現在シーズン中、もしくは開幕を控えた北米4大スポーツ、NHL、NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)、MLS(メジャーリーグサッカー)は、11日に相次いで今シーズンの中断を発表した。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)は開幕を延期すると発表した。カナダにも本拠地がある各チームが対応を発表した。10日夜にNBA選手の1人に感染が確認されたためで、これを受けリーグが一斉に決断した。

 カナダ国内では、予定されていたウィンタースポーツの国際大会も開催中止を迫られた。ノバスコシア州ハリファックスで3月31日から4月10日まで開催予定だった、アイスホッケー女子世界選手権が中止となった。国際アイスホッケー連盟が3月7日に早々と中止を決定。ノバスコシア州政府の要請があったと明らかにした。この時点では同州での新型コロナウイルス感染は確認されていなかった。

 11日にはケベック州モントリオールで3月18日から予定されていた、世界フィギュアスケート選手権の中止が発表された。ケベック州政府の決定だったと国際スケート連盟が声明を発表した。羽生結弦選手ら日本人選手が多く出場する予定だっただけに、がっかりする声が聞かれたが、状況を考慮すると必然な決定との見方が大勢を占めた。連盟は今シーズン内への日程や会場の変更での開催は、世界的な感染状況から難しいとの見解を示している。

 ブリティッシュ・コロンビア州プリンスジョージで今月14日から開催予定だった、カーリング女子世界選手権も中止が決定した。開幕2日前の12日に中止を発表。前日までは開催予定を公表していたが、11日から12日にかけて北米4大スポーツリーグがシーズン中断を発表し、状況が一変したことから急きょ中止が決定した。NHLは事態が収束した後にシーズンを再開し、スタンレー杯決勝戦を行いたい意向を示している。

 

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