2020年2月27日 第9号

 横浜に停泊しているクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスのカナダ人乗客が、21日未明に政府が用意したチャーター機でオンタリオ州トレントンに到着した。新型コロナウイルスに感染していないことが確認された129人が帰国。すでに船内で15日間を過ごしているが、オンタリオ州コーンウォールにあるNAVセンターでさらに14日間隔離される。

 帰国した人々はメディアの取材に応じ、客船よりも部屋は狭いがカナダに帰国できただけで安心しているとの安堵した様子を見せていた。横浜のクルーズ船内では感染者が続出している。

 下船する前の検査で陽性反応が出た場合はカナダに帰国せず、日本で隔離され治療を受けている。

 連邦政府パティ・ハイデュ保健相は21日、クルーズ船内での日本政府の対応について適切だったか疑問が残ると記者団に語ったが、同時に3千人以上を乗せたクルーズ船が停泊し厳しい対応が迫られた状況に、同情も示した。カナダでもすぐにクルーズシーズンが始まるため、今回の日本の対応を調査しカナダで生かしていく必要があるとも語った。

 オンタリオ州トレントンに隔離されていた、中国湖北省武漢から今月7日にチャーター機第一便とアメリカのチャーター機で帰国した213人が21日、14日間の隔離期間を終了。検査では一人の感染者も確認されず、全員が晴れて自由の身となった。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。