2020年1月16日 第3号
野党保守党が、次期党首を決定する党首選についての詳細な規則を11日に発表した。現在の少数派自由党政権から政権奪回を目指す党首を決定する、重要な党首選となる。
党首選への公式な立候補受け付けは今月13日からで、締め切りは2月27日。それまでに2万5千ドルを支払い、7州・準州の30選挙区から党員千人の署名を集めなければならないとしている。その後、3月25日までに30万ドルと3千人の署名を集めなければならないとしている。
保守党党首選実行委員長の一人リサ・レイト氏は「次期政権を取る覚悟がある保守党をカナダ国民に示すための厳しい規則となっている」と声明を発表した。
保守党は昨年10月の選挙でアンドリュー・シェア党首の下、121議席と2015年選挙よりも多い議席を獲得したが、スキャンダルまみれのジャスティン・トルドー首相率いる自由党を倒すまでにはいかなかった。
その責任が同性婚反対の立場を取るシェア党首の個人的な見解にあるとする意見や、選挙後の自身の子供の私立学校費用を党が負担していた問題が浮上したことから、シェア党首は昨年12月に党首辞任を発表した。新党首決定後辞任する。
それを受けての党首選となったが、前回の党首選で候補者が乱立したことから、今回は規則を厳しくして候補者を選定する狙いがあるとみられている。
2015年選挙で自由党に負けた責任を取り辞職した、スティーブン・ハーパー元首相に代わる2017年の前回党首選では、13回の投票の末、決勝でマキシーム・ベニエ元保守党議員との一騎打ちを制したシェア議員が党首に選ばれた。この時は選挙戦は1年半にも及んだ。
しかし今回は、自由党政権が少数派政権であることや前回の反省を踏まえて、候補者を絞り、迅速に党首を決定するとみられている。
現在のところ党首選に立候補することが確実とみられているのは、CBCによるとピエール・ポリバー議員とエリン・オトゥール議員、ピーター・マッケイ元国防相、ジェン・シャレスト元ケベック州首相で、さらにロナ・アンブローズ前暫定党首も考慮しているとしている。
次期党首は今年6月17日、オンタリオ州トロントでの党大会で決定する。