2019年12月5日 第49号
ブリティッシュ・コロンビア州沿岸で体に矢が刺さったカリフォルニア・アシカのオスが発見され、救助活動が行われた。
傷ついたアシカが発見されたのは同州パウエルリバーで、束ねて浮かべられている材木用の丸太の上に矢が刺さった状態で横たわっていた。矢はクロスボーと呼ばれる威力の強い弓から放たれたもので、腹部辺りに刺さっていた。
連絡を受けた同州バンクーバー市のバンクーバー水族館海洋哺乳類救助センターの職員が駆け付け、カナダ政府漁業海洋省と、地元の協力者とともに救助に当たった。アシカは約250キログラムあり、地元の人々の協力がなければ成功しなかったと、センターの職員は感謝した。
センターによると、アシカはケガをしてからかなり時間が経っているという。傷は大きく、脱水症状もひどく、やせて、かなり衰弱していると説明。さらに両目が正常ではなく、銃で撃たれた傷が原因ではないかと語っている。
現在は、センター職員によってアーチーと名前付けられて、治療とケアを受けている。
人間の手によって傷つけられたアシカがBC州沿岸で救出されるのは、最近ではアーチーが3頭目となる。2017年には銃で撃たれたことが原因で失明したアシカが救助された。現在は回復し元気にしている。しかし2018年に救助されたアシカは頭蓋骨に銃弾がはまっていたため、結局助からなかった。
バンクーバー水族館海洋哺乳類救助センターは、BC州沿岸の海洋生物の救助や保護、リハビリなどの施設として活動している。