2019年10月10日 第41号

 ケベック州モントリオール市で、現在レストランや小売店で交わされている英仏あいさつで英語が禁止される可能性が出てきた。

 バイリンガルが多いモントリオールでは、店員が客にあいさつをする時に、フランス語の「ボンジュール」と英語の「ハイ」の両語「ボンジュール・ハイ」とあいさつする店が多いという。これを英語を禁止としてフランス語のみのあいさつにしようとケベック州政権が動き出している。

 背景には、フランス語が公用語のケベック州でもバイリンガルが多いモントリオールで、英語の勢いが増し、フランス語が減少している事実があるという。現CAQ政権はケベック至上主義を掲げる保守系政権でフランス文化を推進している。

 しかしそんな中、モントリオールで新しくオープンするカフェの名前を、カフェ・ボンジュール/ハイにしようと計画しているレストランオーナーのデイブ・プラントさんの話がメディアで紹介されている。

 プラントさんは、別に政府に反抗しようとかいう大それたことではなく、マルチリンガルなモントリオールを象徴する名前にしたいだけと語っている。ただ政府がそうした政策を出すことでカフェの名前が知れるのは助かるがとかなり前向き。カフェは11月にオープン予定だという。

 ケベック州政府フランス語担当相は4日、英語でのあいさつを禁止する方法を探っていると語ったが、それをどう実現するかについては明確にしていない。

 このケベック州政府の動きについて6日の記者会見で聞かれたジャスティン・トルドー首相は、カナダ政府は全国で両言語を推進していると語り、ケベック州政府が英語でのあいさつ禁止をどう実現するのか注視していると語った。

 

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