2019年8月15日 第33号

 カナダで最も知名度が高い社会派雑誌マックリーンズが毎年発表しているカナダ国内のベストシティランキングが今年も8日に発表された。

 カナダ国内の大小合わせて415都市を対象に、経済、人口増加、税金、通勤通学、犯罪、気候、ヘルスケア、文化、施設、そして生活水準に見合った価格設定の項目で調査された結果を基に順位が算出されている。

 今年のベストシティに輝いたのは、オンタリオ州バーリントン市。次いで同州グリムスビー、3位は同州オタワとなった。

 ブリティッシュ・コロンビア州でトップとなったのは内陸部のサーモン・アーム市。トップ10をオンタリオ州が独占する中で、BC州から唯一トップ10入りした。

 ベストシティといえば、バンクーバーは毎年イギリスの雑誌が発表する世界で最も住みやすい町ランキングで常にトップ3となっているが、最近は高騰する住宅事情もあり世界トップ3に疑問の声がバンクーバー市民から上がることもあった。

 マックリーンズの調査では、価格設定も調査項目に含まれているため、全国で不動産が高騰している都市は順位が下がっている。

 その筆頭がバンクーバー市で、415都市中112位となった。通学通勤の交通手段や文化、施設で高いスコアだったが、住宅価格が順位を大幅に引き下げた。

 BC州では、ウエスト・ケローナ12位、オークベイ15位、ネルソン18位がトップ20に入った。

 メトロバンクーバーの各都市では、ラングフォード38位、ウエストバンクーバー42位、デルタ59位、ノースバンクーバー75位がトップ100入りした。

 その他のBC主要都市は100位圏外で、バンクーバー112位、サレー140位、コキットラム142位、リッチモンド173位、バーナビー175位、ラングレー市は366位と下位に沈んだ。

 カナダの主要都市では、オンタリオ州トロント19位、アルバータ州カルガリー33位と上位にランクインしたが、ケベック州モントリオールは296位と沈んでいる。

 州別では、オンタリオ州でトップ50に28都市がランクイン、次いでBC州16、アルバータ州3、ケベック州2、サスカチワン・マニトバ州で1都市。マックリーンズによると、両州共に経済が好調なこと、気候が良いことが挙げられるという。オンタリオ州は病院の待ち時間が国内で最も短く、トロント以外では犯罪率が低いことが、BC州では所得税、州税が低いことが上位ランクインの理由と説明している。

 

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