2019年7月25日 第30号
ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市の少年に、プレゼントとして中国から送られたペットの子犬が、長引いたフライトが原因で到着後に死亡した。少年はその悲しみから動物愛護団体への寄付を決心した。
11年生のジェイソン・グオさんに、中国にいる親戚がサプライズのプレゼントとして送ったのは、生後4カ月になるペット・プードルのドーラ。親戚は確実を期すために、中国のペット輸送専門会社にドーラの輸送を依頼した。輸送会社は、最短のフライトでバンクーバー国際空港まで届けるとこの親戚に伝えたものの、実際には東京、香港と2回の乗り継ぎを経由したフライトになっていた。さらに、そのフライトが遅延したため、ドーラは5日間も輸送用ケージに閉じ込められたままだった。予想外の長さのため、エサも水も尽き果ててからバンクーバーに到着したドーラ。すぐさまバンクーバーの動物病院で手当てを受けたものの、翌日に死亡した。
グオさんの母親によると、彼は動物好きで子供のころからペットを飼いたがっていたという。学校で好成績を取ればペットを飼ってもいいと約束されたグオさんは必死に勉強し、目標を達成した。そんな彼を喜ばせようと、中国の親戚が送ったペットだっただけに、グオさんの悲しみは大きかった。こんな悲しみをほかの人には味わってほしくないと思った彼は、子犬の名前を冠したドーラ基金を創設、募金活動を始めた。
そうやって集まった1500ドルを、グオさんは7月初旬に地域動物保護協会(Regional Animal Protection Society ーRAPS)に寄付した。その理由をグオさんは、RAPSはメトロバンクーバー地区で最も大きな動物愛護団体のひとつであり、寄付を自分の思った目的に使ってくれると考えたからだと、取材に話していた。