2019年7月11日 第28号

 ブリティッシュ・コロンビア州中部沿岸で先週、地震が連続して発生した。

 最初の地震が発生したのは4日午後9時30分ごろ。震源地は同州北部沿岸部の町ベラベラから西南西に200キロの海底で、カナダ地震局によると深さは10キロ、地震の強さを示すマグニチュードは5・8だった。なお米地質調査局は、この地震のマグニチュードを6・2としている。同局には2件、揺れを感じたという報告が入ったほか、バンクーバー島北部やベラベラ周辺の沿岸部に住んでいる人も感じた可能性があるという。

 そして5日朝にも、ほぼ同じ場所で地震が3回連続して発生した。1回目は午前5時51分に発生、マグニチュードは4・6だった。そして5時58分にはマグニチュード5・1の、また6時2分にはマグニチュード4・7の地震が発生した。アメリカ国家津波警報センターによると、これらの地震による津波の心配はなかった。

 同州ノースバンクーバー市の地質学者で災害研究員のミカ・マキノンさんは、これらの地震は特に警戒すべきものではないと、取材に説明している。同州沿岸部には断層が走っており、地震は常に発生しているとマキノンさん。地震が連続して発生しても、そのマグニチュードが減少傾向にあれば、特に憂慮する必要はないとしている。

 なおマキノンさんは、米カリフォルニア州で最近続いた大きな地震との関連性は否定している。カリフォルニア州の地震の震源地はここから何千キロメートルも離れている上、全く異なったプレートの境にできた断層で起こったものであることが、その理由だという。金曜日早朝の連続地震は、4日にほぼ同じ場所で発生した地震の余震とみるほうが自然だとしている。

 この地域では6月に入ってから地震活動が活発化し、マグニチュード3・1から5・8の地震が度々発生している。

 この地域で記録された地震としては、2012年10月28日に起こったマグニチュード7・8の地震が最大となっている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。