2019年7月11日 第28号

 アルバータ州カルガリーで行われたプロ野球の試合で、国歌が先住民語で歌われた。

 同市ロジャーズセンターで6月29日に行われたのは、トロント・ブルージェイズ対カンザスシティ・ロイヤルズ戦。ブルージェイズが先住民記念日を祝うイベントとして、試合開始前に13歳のカイヤ・ブルーノさんが約2万人の観衆の前で、国歌オーカナダを英語とクリー語で歌い上げた。

 現在8年生のブルーノさんは同州北部、サムソン・クリー先住民居住区の出身。ロジャーズセンターで国歌がクリー語で歌われたのは、これが初めて。ブルーノさんはこのイベントのオーディションに、クリー語で国歌を歌う自分の動画で応募していた。まさかオーディションに受かるとは思っていなかったと取材に語るブルーノさん。しかしオーディションに受かったことが分かると、本人のみならず家族も喜びにあふれたという。

 いざフィールドに立つと、今まで経験したことのない会場の大きさに緊張したと語るブルーノさん。彼女は母親と祖母から、国歌のほか何曲かをクリー語で歌うことを習ったと取材に語っている。彼女の夢は歌や踊り、モデルとしてキャリアを積んでいくことだという。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。