2019年5月23日 第21号
カナダで「カンジダ・アウリス」の拡散の可能性に注意が呼びかけられている。先月アメリカのメディアが取り上げたのに続き、カナダのメディアでも「カンジダ・アウリス」について取り上げられた。
今月20日には全国ネットCTVが改めて、カナダの医学界が警鐘を鳴らしていると報道している。
CTVによるとカナダですでに19件が確認され、病院内で感染が拡散したケースが1件あったという。
「カンジダ・アウリス」は真菌の一種で、抗真菌薬に耐性があるという。アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、多剤耐性があり、一般病院の検査ではこの病原体が原因であることが特定できないため、特に注意が必要としている。
さらに極端に免疫力が低下している人に重篤な感染症を引き起こし、最悪の場合は死に至るため、病院内感染への対策が必要となるとも指摘している。
健康な人では感染症を引き起こすことがないことも分かっている。ただ、健康な人の肌に付着した菌が、その人が病院を訪問した時に入院患者などにうつることで感染するといったことも考えられると注意を促している。
カナダではオンタリオ州で今年1月に、「カンジダ・アウリス」の感染拡大防止策や検査方法、処置の仕方などの情報を含む独自のガイドラインを制定している。