2019年5月2日 第18号
アルバータ州連合保守党(UCP)ジェイソン・ケニー州首相が5月1日に誕生した。閣僚も決まり、先月実施された選挙で大勝したUPCがいよいよ本格的に動き出す。
ケニー州首相は就任式のあいさつで、「UPC政権は、雇用を創出し、経済を成長させ、西、東、南へとパイプライン建設を実現していく」と語った。
天然資源産業が主要産業のアルバータ州では、2014年に石油価格が急落して以降、厳しい経済状況が続いている。さらに昨年8月に、裁判所がトランスマウンテン・パイプライン拡張工事計画に対して先住民族への説明と環境対策が不十分として工事中止を言い渡して以降、パイプライン建設が経済立て直しへの近道という概念を州民に訴え、トランスマウンテン計画の実現と、さらに東へと延ばすエナジーイーストやアメリカへのキーストーン・パイプライン建設工事など、滞っているパイプライン建設を一日も早く実現すると主張している。
また今年4月1日から連邦保守党政権が実施した炭素税導入についても反対の立場を取り、撤回を求めて対策を講じると語った。
連邦保守党政権時代には閣僚も務めたケニー州首相は、連邦議員とのつながりが深いことから、州民は大きな期待を寄せている。
選挙戦で公約としていた州首相に就任後すぐにブリティッシュ・コロンビア州への石油輸送を停止するという件については、とりあえず保留としている。