2019年5月2日 第18号

 安倍晋三首相が4月28日オタワを訪問し、ジャスティン・トルドー首相と会談した。記者会見では、昨年12月に発効した自由貿易協定CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定:TPP11)による成果を強調。トルドー首相はカナダから日本への牛肉の輸出はすでに約3倍に増加していると語り、「(この協定は)カナダ国民、日本国民と両国ビジネス、さらには参加国の人々に大きな利益をもたらしている」と述べ、アメリカのTPPからの撤退以降も自由貿易は成果を表していると自由貿易に否定的なアメリカをけん制した。

 安倍首相はCPTTPは21世紀の自由貿易の理想的な形と述べた。またカナダには北朝鮮問題で協力を要請した。

 会見の内容とは別に会見中にトルドー首相が安倍首相を「中国の首相」と2度言い間違えたことが注目された。1度目は訂正したが、2度目は訂正すらしなかった。安倍首相は特に指摘することもなく会見を続けたが、カナダのメディアでは中国との関係が硬直していることがトルドー首相の頭の中を占めているのだろうと同情的に捉えられていた。

 

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