2019年4月18日 第16号

 アフリカ・ウガンダの少年少女合唱団が13日、カナダでのコンサートツアー中に車上狙いに遭い、現金などを盗まれた。

 8歳から15歳の8人で構成されるソウティ・アフリカ少年少女合唱団(Sawuti African Children's Choir)は、アフリカで学校へ行けない子供のための学費を募る6カ月のツアーのため、この1月に同国の首都カンパラを出発、カナダを訪れていた。

 13日午後には、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市中心部のショッピングセンターでコンサートを開いていた。しかしその間、アボット通りとウェスト・ペンダー通りの交差点付近に止めてあった同合唱団のバンが、車上荒らしに遭ってしまった。

 ツアーのスポンサーとなっている、マニトバ州ウィニペグにあるキリスト教系アフリカ支援団体セブン・ウェルズ・ミニストリーズの代表ダグ・サドラーさんよると、被害は寄付で集まった現金約8千ドルが入ったブリーフケースのほか、ノートパソコンやiPadなどが入ったカバン2つ。ノートパソコンには合唱団が公演で使用する音楽ファイルなどコンサートに必要な情報が入っていた。またツアーの付添人を務めるクリストファー・スパークさん個人のノートパソコンや、彼と彼の妻アビガイルさんのパスポートもその中に含まれていた。

 「これからどうしたらいいのか、途方に暮れている」と、事件直後の取材に語るスパークさん。8千ドルあれば、ウガンダでは14人の子供を1年間学校に通わすことができると話し、ここに来るまでの間は、子供たちにとってもカナダの印象は良いものだったのにと、肩を落とすスパークさん。

 しかし彼らは週末、さらに2つの公演をバンクーバーで行った後、次の公演場所である同州カムループスとアルバータ州エドモントンに向かった。「合唱団は逆境にめげず頑張っている。彼らはまるで軍隊のようだ」と、サドラーさんは語っている。またメディアを通じ、ツアーを成功させるため合唱団への寄付を呼び掛けていた。(寄付のサイトは『seven』『wells』『kindful』で検索。)

 

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