2019年3月14日 第11号
国際女性デーだった8日、国内各地で関連イベントが開催された。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州バンクーバーでは、先住民族女性が所有する初の航空会社イスクウ・エアの立ち上げが発表された。イスクウとはクリー語で女性を意味する。
最高経営責任者(CEO)テアラ・フレーザー氏は、「女性を、先住民族の女性が航空会社を所有することを、女性を支援する全ての人々、コミュニティ、企業を祝福するのにこの日が相応しい」とバンクーバー国際空港での会見で語った。
自身もパイロットであるフレーザー氏は若い女性や、先住民族の若者が航空業界へ入ってくることを支援したいと語っている。
オンタリオ州トロントでは9日に女性の権利を主張するデモ行進が行われた。国際女性デーは国連が1975年の国際婦人年に3月8日に制定し世界に広まった。当時主張していた問題は、女性の生殖権、チルドケア支援、賃金格差の是正だった。その主張は現在でも変わっていない。さらに単に女性というだけではなく、白人以外の女性、先住民族女性、トランスジェンダー女性、移民女性の権利など、多様化している。
ケベック州モントリオールでは、裁判所前で女性による抗議デモが実施された。この日は、女性への性的暴行などの罪に問われている「笑いの達人」の元制作者ギルバート・ロゾン氏が出廷する日だった。ただ女性が抱える問題は、性的、身体的暴力だけではなく、社会的、経済的な暴力もいまだに存在すると抗議デモ主催者は語っている。