2019年3月7日 第10号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバーの教育委員会のひとつが2月26日、学区内にある学校の女子および共用トイレに、生理用品を無料で常備する案を可決した。

 この委員会は、ニューウェストミンスター市教育委員会で、全会一致で今年の新学期(9月)から配布を開始することを可決した。昨年秋にはオンタリオ州のロンドン市教育委員会が、学区内の高校に生理用品を無料配布すると決定しており、今回の決定とともにカナダ初の取り組みとして評価されている。

 同教育委員会のマーク・ギフォード議長は、これは非常に当たり前のことでありながら、長らく実現してこなかったことのひとつだと、取材に答えている。

 なお今回の決定のきっかけとなったのは、娘が通う学校に生理用品が常備されていなかったことを知ったひとりの母親、セリーナ・トライブさんの教育委員会への働きかけだった。彼女は今回の決定は女生徒と女性にとって重要なもので、他の教育委員会もこの流れに加わることを願っていると、取材に語っている。

 同教育委員会も、BC州内の学校で生理用品を常備するための予算を確保するよう、政府に求めていくことを同時に議決している。このことについてのメディアからの質問に対し州教育省は、当面は事態の推移を見守っていくと答えている。

 

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