2019年2月28日 第9号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバーで、はしかがさらに広まっている。

 バンクーバー・コースタル保健局は先週、バンクーバー国際空港に到着した旅行者2人がはしかに感染していたことを確認したとともに、そのうちのひとりが滞在中に訪れた場所を公表して市民の注意を喚起している。今年に入ってから同保健局が確認したはしかの患者数は、これで13人となった。

 2人とも海外ではしかに感染、2月11日午後4時頃フィリピン航空116便でバンクーバー空港に到着した。ひとりは同保健局が管轄するエリアの住人で、もう1人は空港近く(リッチモンド市)に立ち寄った後、エドモントン経由でノースウェスト準州へ向かった。

 患者は同日午後5時頃から7時頃の間に空港からシャトルバスを利用して、リッチモンド市内のホテル、ラ・キンタ・インに向かった。また翌日は午前9時頃から12時30分頃までの間、バンクーバー空港国内線出発ロビーにいたとみられている。

 また16日午後6時ごろから10時頃にかけ、同市ナンバー5ロードとキャンビー・ロードの近くにあるフィリピン料理店リトル・オンピン(Little Ongpin)を訪れたほか、17日と18日の両日は午前11時頃から午後9時頃まで、同市中心部にあるショッピングセンター、ランズドーン・センター内の玩具店トイザラスにいたことがわかっている。

 バンクーバーコースタル保健局は、バンクーバー到着後の患者の足取りには不確実な点もあるものの、これらの日時に該当する場所を訪れた可能性がある人に対し、その時から21日間は体調の変化に注意するよう呼び掛けている。はしかは空気感染する、感染力が非常に強い感染症。このウイルスに感染すると、10〜12日間ほどの潜伏期の後、発熱やせきのほか鼻水、目の充血が始まり、その2〜3日後には顔に赤い発疹が現れ、やがて胸部に広がっていく。

 はしか拡大の予防には、予防接種が重要となる。予防接種を2回受けた人は99パーセント、1回のみの人は95パーセントの免疫がつくとされている。予防接種は市内の医薬品店やクリニックで、無料で受けることが可能。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。