2019年2月7日 第6号
カナダの歴史を紹介するヒストリカ・カナダが、連邦保守党が制作したビデオのせいで悪影響を受けているとビデオの修正を要求していたことが分かった。保守党は2月4日に修正版を再投稿した。
これは保守党がソーシャルメディアに投稿していたキャンペーン広告で、自由党ジャスティン・トルドー政権の約束するだけで実行力がない政策を批判している。このビデオ映像に、ヒストリカが制作しているヘリテージ・ミニッツのロゴが使用されていた。これが問題だったという。
ヒストリカCEO(最高経営責任者)アンソニー・ウィルソン-スミス氏は、保守党の映像広告のせいでヒストリカが保守党寄りと受け取られ、寄付を取り止めるという声が上がってきたとメディアに訴えた。
ヒストリカは政治的な活動とは一線を画し、事実に基づいて歴史的出来事や人物を紹介している。
これに対して保守党は、パロディ映像のためにロゴを使用して制作したものでヒストリカを政治的に利用する意図はなかったとして、映像内容を変更、ヘリテージ・ミニッツのロゴを削除して再投稿した。
今年は10月に総選挙が控え、各党とも選挙に向けた準備をすでに着々と進めている。
与野党がお互いの党を批判するのは選挙活動の一環だが、接戦が予想される今回の選挙では、これまでにない批判合戦となると予想されている。
自由党は今回の保守党の自由党批判広告に対して、ハーパー前党首の時と同様の批判的広告キャンペーンは2015年選挙で国民がノーを突きつけたはずだとの声明を発表し、批判で応酬した。