2019年1月17日 第3号
オンタリオ州オタワ市西部のバスターミナルで11日、通勤用2階建てバスが待合所の建物から突き出したひさし部分に激突し大破した。この事故で乗客3人が死亡したほか、20人以上が負傷した。
事故が起きたのはウェストボロー・バスターミナルで、午後4時少し前のこと。バスは同市の西約20キロのところにある、人口およそ9万人の都市カナタのブライドルウッド行きだった。事故の様子を目撃していた人の証言によると、2階建てバスが道端の停留所に近づいてきたところ、突然歩道に乗り上げその上を走るような格好になり、その上にあったひさしに激突した。ひさしの高さは、ちょうどバスの2階部分と同じだったため、バスの前方約3分の1の2階部分が、このひさしによって切り裂かれた状態となった。
この事故で乗客2人と、停留所でバスを待っていた1人が死亡したほか23人が負傷し、そのうちの何人かは重傷だという。また大きく壊れたバスの2階部分に取り残された乗客を救出するのには、かなりの時間がかかった。
14日には死亡した3人の身元が、警察から公表された。それによると、死亡したのはカナダ国境警備局のブルース・トムリンソンさん(56歳)、カナダ国家財政委員会のアンヤ・バン=ビークさん(65歳)、そして国家首都委員会を退職後、引き続きパートタイムとして勤務していたジュディ・ブースさん(57歳)。ジム・ワトソンオタワ市市長は14日、市庁舎で記帳を行い「全市が深い悲しみに沈んでいる」と、哀悼の意を表していた。
警察は当時バスを運転していた女性の身柄を拘束し警察署で取調べを行ったが、その後釈放している。地元メディアによると、この女性ドライバーは採用されてから1年たっていないほか、それ以前に2件の事故を起こしているという。しかしワトソン市長は市民に対し、警察の捜査が終了し公式な事故報告が発表される間では、勝手な推測や判断は慎むよう呼びかけている。
オタワ市では2013年にも、2階建てバスが遮断機が降りている踏切に突っ込み、通過中の旅客列車に衝突、バスの乗客6人が死亡する事故が起きている。