2018年12月20日 第51号
ブリティッシュ・コロンビア州の女性が中心となり、北米各地のホームレスにクリスマスカードをプレゼントする取り組みが続けられている。
この女性は、メトロバンクーバー地区のデルタ市に住むエリン・シュルテさん。彼女が『クリスマスカード共同体』と名付けた取り組みは、昨年から始まった。ホリデーシーズンに路上で暮らすホームレスの人々に、決して忘れられた存在でないことを知らせたいという思いがきっかけだった。シュルテさんはこのアイデアを家族や友人に話し、クリスマスカードを書いてもらうよう依頼した。そして昨年は、800通あまりのカードを書き上げ、ホームレスの人々に配った。
今年はさらに活動の輪を広げ、ソーシャルネットワークを通じ人々に参加を呼びかけた。するとスポーツクラブや学校、シニアホームなどが名乗りを上げた。シュルテさんのもとに次々とカードの束が届き、彼女の家はさながら郵便局の仕分け室のような状態になっている。
ここからシェルターに送られるカードは、クリスマスまでの3日間、ベッドの枕元に配られるという。同州サレー市でホームレス支援を行っている非営利団体サレー・アーバン・ミッションは、今年初めてシュルテさんのグループからカードを受け取るが、普段は世間から忘れられているという思いが強い彼らに対し、心強いメッセージになるに違いないと取材に話していた。
シュルテさんらのカードはBC州のほか、オンタリオ州とアルバータ州、また米シアトルとロサンゼルスにも届けられる。