2018年11月22日 第47号

 ブリティッシュ・コロンビア州政府は19日、ウーバー(Uber)やリフト(Lyft)などの自動車配車サービス(通称ライドシェア)を早ければ2019年秋にも営業開始できると発表した。

 同日に乗客運輸修正法を議会に提出。BC州のタクシー業界の再編に着手するという。しかし、実際にライドシェアサービスがBC州で開始されるかははっきりしない。

 乗客運輸委員会への登録受付が始まるのが2019年9月。ただ営業許可が下りるまでにどのくらいの期間がかかるのか、登録数に制限があるのか、料金はどうなるのか、市をまたいだ営業はどうなるのかなど、不透明な部分が多い。

 世界的にライドシェアを運営するウーバーのカナダ西部地区担当者は、制限が多いことに懸念を示している。カナダの他の都市では、料金設定や登録数などの制限を州政府が行うケースはないと語っている。

 BC州政府クレア・トレベナ運輸大臣は「委員会が申請書を迅速に処理することを期待している」と語り、制限が多いことについては州内での利用者の安全を第一に考えているためと語っている。

 しかし自由党アンドリュー・ウィルキンソン党首は、新民主党(NDP)政府がライドシェア制度の成功を望んでいないため規制を強めているだけと批判している。自由党政権時代には2017年にライドシェアを開始すると発表していた。

 ライドシェアについてはタクシー業界の強い反発がある。しかしバンクーバーでは、タクシーがつかまらなかったり、タクシー運転手のマナーが悪かったりと、タクシー業界への苦情が相次いでいる。タクシー不足は旅行者からも不満が出ているため、何らかの解決策が迫られている。

 

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