2018年11月1日 第44号

 オンタリオ州南部、オンタリオ湖に面したクラリントン市の農場に、ローンさんとアダ・ポッターさんが入植したのは1927年のことだった。この時5人の子供連れだったポッター夫妻は、その後順調に家族を増やし、1949年までに娘11人、息子7人の合計18人の子供をもうけた。ポッター家は当時、カナダで最大の血縁関係にある家族の一つとして認識されていた。

 そのうちの一人は生後6カ月で亡くなったが、それ以外はそれぞれの家庭を持ち、家族はさらに増え続けた。今ではその数は約400人になったという。

 そんなポッター一族の歴史を記念するために、一家のかつての住居だったレンガ造りの2階建ての家屋があった、同市ボウマンビル・クリーク沿いの農場跡地が、クラリントン市の歴史的跡地に指定された。なお、家屋自体は1975年に火事で焼失、農場跡地は公園用地となっている。

 10月28日に現地で行われた案内板の除幕式には、今でも同市とその近辺に住んでいる200人近い関係者が集まった。その家族の規模と当時の状況から、ポッター一族の生活は決して楽なものではなかったが、彼らは政府の補助などには頼らず、自分たちの力で生き抜いてきた。彼らはそのことを今でも誇りに思っている。ローンさんとアダさんの末娘であるヘーゼル・コノリーさんは、両親はこの世で最高の人物だったと取材に答えている。また孫の代に当たるダコタ・ポッターさんは、この町を歩いていると、いつでも一族の誰かに出会い、隠れる場所はないとジョークを飛ばしていた。

 

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