2018年10月25日 第43号
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで日本人留学生古川夏好(こがわなつみ)さん(30)が2016年9月に殺害された事件の裁判で陪審員は19日、ウィリアム・ビクター・シュナイダー被告(51)に対し第2級殺人で有罪を評決した。死体遺棄については被告本人が15日に有罪を認めている。
語学留学のため滞在していた古川さんが行方不明になったのは2016年9月8日、それから約3週間後にバンクーバー市ダウンタウンの空き家で遺体が見つかった。
BC州最高裁判所で9月24日から開かれた公判では、検察側が遺体発見の状況やシュナイダー被告が殺害を認める発言を家族にしていたことなどが明らかになった。
今月15日には死体遺棄で有罪を認めたシュナイダー被告が、古川さんの遺体をスーツケースに入れダウンタウンの空き家まで運んだことは認めたが、どのように死亡したかについては知らないと語っていた。警察は死亡した場所や原因を特定できていない。
評決の後には、裁判所の前で母の恵美子さんが夏好さんの写真を持ってメディアの前に姿を見せた。通訳を介し有罪となってよかったとの思いを伝えた。できるだけ長く刑務所にいるような判決を期待したいとも語った。
判決は11月以降に言い渡される。
10月20日には夏好さんの三回忌の法要が、夏好さんの遺体発見場所であるGabiolaマンションとバンクーバー仏教会で行われた。(編集)