2018年9月27日 第39号

 ニューブランズウィック(NB)州で24日に実施された選挙は、進歩保守党(PC)が22議席で最多議席を獲得、それまで多数派与党だった自由党は21議席で第2党となった。その他、グリーン党と人民連盟(PA)が各3議席を獲得した。

 NB議会は25議席以上で過半数となる。今回は主要2党が過半数を取れなかったため、少数派政権となる。

 この少数派政権をどちらが取るかで現在、駆け引きが行われている。

 今回は第2党になった自由党のブライン・ガラント党首が、25日にジョセリン・ロイ-ヴィエヌー副総督に面会。前夜の選挙結果について話し合ったという。

 面会後に記者会見を開いたガラント党首は、副総督が議会で信任決議を受けるまでガラント党首が州首相を継続することを了承したと語った。

 しかし最多議席を獲得したPCブレイン・ヒグス党首は、副総督事務所に確認すると副総督はガラント党首が州首相を継続することを了承していないということだったと自身の記者会見で明らかにした。

 選挙は現在結果が僅差の選挙区で再集計が行われている。その結果が出るのが10月5日。副総督は、ガラント党首に議会で信任が得られるかを確かめ、最終結果が出た後さらに話し合いが必要と語ったと事務所側は説明している。

 ヒグス党首は最多議席を獲得したPCが政権を取るべきで、その準備はできていると語っている。ただ少数派政権であることは間違いなく、グリーン党、もしくはPAの協力が必要となる。

 ヒグス党首はすでにグリーン党デイビッド・クーン党首と話をしたことを明らかにし、できれば早いうちにPAクリス・オースティン党首と話をしたいと語った。PCヒグス党首の最大の課題はフランス語。ニューブランズウィック州はカナダで唯一英仏を公用語としている州。しかしヒグス党首はフランス語ができないため、フランス語圏の州民にも支持を得られる党を選ぶ必要性を示唆している。

 グリーン党クーン党首は、すでに自由党とPCと話したと語り、グリーン党の今後の方針についてはこれから考えると語った。

 今後は最終結果を待つことになる。自由党は議席数では第2党となったものの、得票数では37・8パーセントと最も多い。最多議席のPCは31・9パーセント。これを踏まえると、最終結果の後、自由党ガラント党首が議会を招集し、信任決議によって政権を決めることになるのではとみられている。

 

 

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