2018年8月23日 第34号
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー近郊で17日、ハイカーが連れていた犬が若いクマに襲われ、殺された。
事件が起きたのは、ノースバンクーバー市のリン・ヘッドウォーター公園内の、リン・ループ・トレール。渓流沿いにリン渓谷を往復する約5キロのコースは、休日には多くの人がハイキングを楽しむ人気のルート。
ペットのダックスフンドと遊歩道を歩いていた女性の目の前に、突然クマが現れた。距離は1〜2メートルだったという。クマは彼らを追い回し、ついにはダックスフンドに襲い掛かった。女性は他のハイカーに助けを求め、このハイカーが持っていた笛でクマを追い払った。その隙にダックスフンドを遊歩道入り口の駐車場まで連れ帰ったものの、犬は死亡した。
自然保護官がこのクマの行方を追っているが、人に慣れており、エサをねだって数メートルまで近づいてくるような行動は、人間にとって危険であると指摘している。またペット連れのハイカーに対しては、犬に引き綱をつけなければならないのか、はずしてもいいのか、看板の表示に従うよう呼び掛けている。そのうえで、クマやクーガー、コヨーテといった野生動物に遭遇した場合、ペットは引き綱につなぐか、小さい場合は抱きかかえるようアドバイスしている。また自分自身をできるだけ大きく見せ、動物に対し立ち去るよう叫ぶことと、動物の逃げ道を残しておくことも重要だと話していた。
またメトロバンクーバー地区のサラ・ラスク広報官は、公園内には野生動物が生息しており、自分たちは彼らと公園を共有していること、また予期せず彼らを驚かすこともあることを念頭に置いて、公園を利用してもらいたいとコメントしている。