2018年8月9日 第32号

 アルバータ州バンフ国立公園内にある炭鉱町の史跡から、当時の生活をしのぶ展示物として飾られていたランタンが盗まれ、連邦警察(RCMP)が犯人に対し、もとに戻すよう、呼びかけている。

 盗まれたのは、1900年代の炭鉱夫用ランタンのウルフ・フレーム・セーフティ・ランプ。このランタンが置かれていたのは、ミネワンカ湖の近くのローワー・バンクヘッド。今はゴーストタウンとなっているが、バンフの歴史を知る上で重要な史跡だ。カナダ公園局は、ここでハイキングを楽しみながら在りし日の炭鉱町の姿を味わってもらうと、セルフガイドの遊歩道を整備している。

 その中で、かつて炭鉱夫が坑道に入る前にランタンを受け取る場所となっていたのがランプ・ハウス。今では屋根は抜け落ち扉も失われ、四方の壁だけが残っている状態だが、この小屋の由来を示すためとして、当時使われていたランタンを、公園局が炭鉱夫の子孫から借り受け展示していた。

 RCMPは、このランタンの価値は金銭的なものより歴史的、および感情的なものであり、盗んだ人は速やかに最寄りのRCMPの分署に届け出るよう、呼びかけている。

 

 

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