2018年8月2日 第31号

 オンタリオ州オタワ市で7月19日、朝のラッシュ時の高速道路にヘラジカが迷い込んだ。

 このヘラジカが最初に目撃されたのは、高速417号線の東へ向かう車線上で、午前6時30分頃のことだった。最初は2車線を通行可能にしたまま、警察と州の係官が車両を使いヘラジカが走行中の一般車と接触しないように囲い込むようにしものの、最終的には東向きの全車線を閉鎖しなければならなくなった。

 この状態は現場に州の野生動物担当係官が到着するまで続いたが、ちょうどラッシュのピーク時間に重なってしまい、大きな渋滞を引き起こした。この時の様子をとらえた画像からは、ヘラジカは右前脚にけがを負っていたのが見てとれる。

 ヘラジカに麻酔をかけた場合、その効果が表れるまでに時間がかかり、その間にシカが暴れて逃げ回って周囲に危害を加える恐れも考慮し、係官は安楽死させることを選んだ。州の森林及び自然資源省はメディアに対し、安楽死の決定は獣医とも協議した上で出されたものだったが、易しい決断ではなかったと説明している。またヘラジカの死体は、地元先住民コミュニティに寄付された。

 

 

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