2018年7月5日 第27号

 ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区のポピュラーなハイキングコースで6月27日、道に迷った若者が濡れた岩場で足を滑らせて落下、死亡する事故が起きた。

 場所はバンゼン湖のディリー・ダリー・トレール付近。ハイキング中に道に迷った16歳と19歳の2人組は、谷筋に沿って山を下れば道に出るだろうと考えた。しかしこれは全く正しくない選択だったと、コキットラム救難捜索隊隊長レイ・ノードストランドさんは取材に説明している。やがて足元は濡れて急峻な岩場となり、16歳の青年が足を滑らし落下した。救難隊に救助要請の連絡が入ったのは午後8時30分頃だった。

 19歳の友人は携帯電話を持っていたものの、GPS機能はなく自分たちの正確な位置を救難隊に知らせることができなかった。このため現場の特定に時間がかかり、さらにそこへはヘリコプターでしか近づけないような地形だったため、実際に救難隊が2人組を発見したのは通報から30分もたっていた。発見時、16歳の青年はすでに心肺停止の状態でBC救急隊によって死亡が確認された。

 ノードストランドさんは、もし彼らが少なくとも地図とコンパスを持っていれば、あのような地形の場所に向かうことはなかっただろうと、2人組の準備不足を指摘していた。

 

 

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