2018年5月3日 第18号
アメリカ・ワシントン州シアトル市に本社を置くオンライン通販大手アマゾン社が4月30日、バンクーバーをテクノロジーハブとすると発表。3千人を雇用することを明らかにした。
新しい拠点となるのはバンクーバー市ダウンタウンにある1958年にオープンした旧カナダポストのビル。カナダポストが移転して以降、使用者がいなかった歴史建造物を改築して拠点とする。
この日、このビルで記者会見したアマゾン社のジェシー・ドーハーティ氏は、歴史的建築は残しつつ新しい事務所を建設するとし、2022年にオープンする予定と語った。
自身がBC州出身であり、ソフトウェア・エンジニアでもあることを紹介し、「世界トップクラスのグローバル・テクノロジー・ハブとして知られるバンクーバーで生活し、働けることをうれしく思う」と語った。
記者会見に同席したジャスティン・トルドー首相は「カナダ国民は、アマゾンのイノベーションへの情熱と実現する力に共感している。アマゾンがここバンクーバーで成長していくことを期待している」と語った。
アマゾンは2011年にソフトウェア開発事務所をバンクーバーに開設、1千人を雇用している。さらに2020年にもダウンタウンに事務所を開設、1千人を雇用する予定となっている。
アマゾンはカナダ国内ですでに、バンクーバーでの1千人を含む6千人の雇用を創出している。
さらに、北米第2本社の建設を計画中の同社は、募集した招致都市からまずは第1選考を行い、通過した20都市を公表した。カナダからも多くの都市が立候補を表明。バンクーバーも参加したが、第1選考で落とされた。しかしカナダの都市ではオンタリオ州トロント市が残った。トロントに決まれば、カナダにとって大きな雇用と経済効果を生み出す。アマゾンは今年中に第2本社の都市を発表するとしている。