2018年3月1日 第9号

 オンタリオ州南西部、人口21万人ほどの都市ウィンザーにあるイタリア文化クラブが、その男性オンリーのメンバー規則が差別的だとして非難されている。

 ことの発端は、同州のキャスリーン・ウィン首相が同クラブで予定されていた住民との対話集会を、このメンバー規則が原因でキャンセルしたことだった。この件について首相オフィスは、首相の方針は「州民全員にとって公正かつ競争力があり、繁栄するオンタリオ州をサポートすること」であると説明、平等で差別のない社会を目指すコミュニティを育て、誰でもがどんなイベントにも臆せず参加できる環境を作り出す必要があるとしている。

 一方、今年で93年という長い歴史を誇るイタリア文化クラブ『カボート・クラブ』は、定期的にビジネス会議や結婚式、チャリティー・イベント、また政治的集会などに利用されてきた。ウィン首相の対話集会キャンセルについてメディアがコメントを求めたが、回答は得られなかった。ただ同クラブのウェブサイトには、独立した外部組織として女性のためのグループがあることが説明されている。

 ある地元政治家は取材に対し、カボートクラブはその古風な家父長制度をそろそろ改める時期だと話していた。こうした世間の声が高まる中、同クラブの理事会は、この問題を討議することにしている。

 

 

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