2018年2月22日 第8号
ブリティッシュ・コロンビア州で14日に行われた補欠選挙で、自由党が議席を獲得した。
選挙が実施されたのは、BC州内陸部ケローナ-ウエスト選挙区。自由党から立候補したベン・ステュワート氏が得票率57パーセントで当選した。BC州与党新民主党(NDP)のシェリー・クック氏は23パーセント、グリーン党ロバート・ステュプカ氏は12・5パーセントだった。自由主義党と保守党からも立候補していた。
カイルス・ゲート・エステイト・ワイナリー創業者のステュワート氏は2013年に同選挙区で自由党から立候補して当選した。しかし、この時の選挙ではバンクーバー-ポイントグレー選挙区から立候補したクリスティ・クラーク前党首が落選し、補欠選挙で当選できる選挙区が必要となったことからステュワート氏が議員を辞職。その後、行われた補欠選挙でクラーク党首が当選した。2017年選挙でもクラーク党首がこの選挙区で再選したが、自由党が政権を追われたため、8月に議員を辞職。そこで今回の補欠選挙が行われ、ステュワート氏が当選し、2013年選挙直後の状況に戻った。ステュワート氏はクラーク前党首が辞職した直後から、この選挙区で議員復活を望んでいた。
これで自由党は議席を一つ獲得したが、昨年の選挙後の議席数に戻っただけで過半数には達していない。
今回の選挙は現在過熱しているキンダーモーガン・パイプライン拡張工事計画を巡っても注目されていた。BC州NDP政権が先月、ビチューメン(オイルサンド層から採取される超重質油)の輸送についての環境検査を強化することを提案。これに対してアルバータ州が報復措置として、BC州産ワインの購入を停止することを発表した。
ケローナ地区は、そのワインの産地。今回のBC州対アルバータ州の構図が直接影響するか注目されたが、結果は自由党政権が引き継いできた、この選挙区で変化はなかった。
同パイプライン建設計画は2016年11月に連邦政府が承認したのに続き、当時のBC州自由党政権も承認している。