2018年2月1日 第5号

 自由党政権スポーツ・障がい者大臣ケント・ヘア氏が、女性がツイッターでヘア氏にセクハラ発言を受けたと主張したことを受け、大臣を辞任した。

 女性はヘア氏がアルバータ州議会議員時代に、性的な発言を受け、身の危険を感じることもあったと語っている。

 ヘア氏は2008年から2015年までアルバータ州議会議員として活動。2015年の連邦選挙で自由党から立候補して当選した。昨年8月の内閣改造でスポーツ・障がい者大臣に就任したばかりだった。

 ヘア氏は今回の件について声明を発表し、今回の女性の主張に対する調査がすでに始まっていることに対してその調査過程を尊重したいと語っている。

 今回の件についてトルドー首相は、スイスで開かれていたダボス会議での記者会見で、直接本人と話をして帰国前に対応を発表すると語り、スイスを出発直前に大臣辞任を承諾したと発表した。

 トルドー首相は、「どんなハラスメントも許されないし、国民はハラスメントのない環境で生活し、働く権利がある」と語り、「政府として、不適切行為のどんな主張に対しても極めて深刻に対処する」と語った。

 ヘア氏は休職扱いとなるが、アルバータ州カルガリー・センター選挙区選出自由党議員として引き続き党に在籍する。

 政界では性的な不適切行為が相次いで告白され、激震が走っている。29日は国会が再開したばかりで、現在こうした行為に対する連邦議会での対応を法律化する法案の審議が行われている。

 

 

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