2018年1月18日 第3号

 オンタリオ州ロンドン市のネイルサロンの利用者が、肝炎やHIVに感染している恐れがあると同地区の保健局が発表、検診を受けるよう呼びかけている。

 保健局の感染病対策課は10日、同市ホワイト・オークス・モール内のネイルサロン、カリ・ネイルのマニキュアとペディキュアを利用したひとりが、B型肝炎に感染していることを公表。このサロンを昨年5月4日から今月5日までの間に利用した人に、肝炎(B型とC型)、およびHIV検査を受けるよう勧告している。

 同局では、この感染者がどこで感染したかを厳密に突き止めることは困難としながらも、このネイルサロンが過去に何度も感染予防対策が適切でないと報告されていることから、今回の勧告に踏み切った。B型肝炎は血液や体液によって感染するウイルス性の感染症で、肝臓に急性・慢性両方の疾患を引き起こす。オンタリオ州では、7年生の児童に肝炎に対する予防接種を行っている。

 このネイルサロンのオーナー、ランディ・トランさんは、当局からは事前の警告はなかったと取材に語っている。サロンは5日から8日午後までの間、当局による立入検査と従業員への指導のため閉鎖させられた。トランさんは、感染した利用客がいつ来店したのかなどの情報提供を当局に求めたものの、個人情報保護のために拒否されたという。

 検査対象にHIVが含まれていることについて保健局は、血液由来の感染予防では慎重を期するため、常にB型とC型肝炎、およびHIVの3つの可能性を念頭において対応していると取材に答えていた。また最近では肝炎の感染場所として、ネイルサロンやタトゥーの店がメジャーになっていると付け加えていた。

 

 

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