2018年1月11日 第2号
江戸時代、日本に初めてキリスト教を伝えたことなどで有名なスペイン人宣教師フランシスコ・ザビエル。1552年に中国で没した彼の遺体は腐敗せず、これが聖人の証だとされていた。
そんな彼の遺体から後に切断され、イタリア・ローマの教会に送られ安置された右腕が、カナダ国内で初めて公開された。1カ月の間に15都市を巡る展示ツアーは、ケベック州ケベックシティのノートルダム大聖堂で3日より始まった。
ツアーを企画運営しているのは、オタワ大司教地区、カナダ・イエズス会、およびカトリック教大学の学生活動であるカトリック・クリスチャン・アウトリーチ。「聖フランシスコ・ザビエルは人一倍信仰心と宣教への熱意にあふれ、南アジアを中心に宣教活動に尽くし、もっとも偉大な聖人の一人に数えられている」と語るのは、オタワのテレンス・プレンダガスト大司教。
聖フランシスコ・ザビエルの遺体は、長年滞在していた当時ポルトガル領だったインド・ゴアのボン・ジェズ教会に安置されたが50年後、右腕のみローマ・イエズス会からの命で切断され、その上腕部分が銀製の聖遺骨箱に収められ、イエズス会の最初の教会のひとつであるローマ・ジェズ教会に送られた。
カトリック・クリスチャン・アウトリーチの共同創立者のひとりアンジェレ・レグニエさんは、こうした聖なる遺物を間近に見ることが、より深い信仰につなり、今回のツアーに協力できたことに興奮していると語っている。
ツアーはこの後、カナダ各地の教会(ニューファンドランド・ラブラドール州セントジョンズ、ノバスコシア州ハリファックスとアンティゴニッシュ、オンタリオ州キングストンとトロント、マニトバ州ウィニペグ、サスカチワン州サスカツーンとレジャイナ、アルバータ州カルガリー、およびブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーとビクトリア、再びケベック州モントリオール、最後に2月2日に、オンタリオ州オタワのノートルダム大聖堂)で展示が予定されている。
(詳しい場所と日程については、『Francis』、『Xavier』、『relic』、『Canada』で検索)