2017年12月21日 第51号

 アルバータ州で13日に実施された同州議会カルガリー–ローヒード選挙区補欠選挙で、連合保守党(UPC)ジェイソン・ケニー党首が当選した。

 7人が立候補した補欠選挙で、ケニー党首は得票率71パーセントを獲得し圧勝。次点は新民主党(NDP)から立候補したフィリップ・バンダーメーウィ氏で16パーセント、次いで自由党デイビッド・カーン党首の9パーセントだった。

 同選挙区は1993年に創設されて以降、同州の保守系政党進歩保守党が議席を確保していた。今回はUPCのデイブ・ロドニー議員がケニー党首に議席を譲ることを目的として辞任したため、補欠選挙が実施された。

 ケニー党首は連邦保守党時代に主要閣僚を務めた実績を背景に、昨年3月同州で実施された進歩保守党の党首選で党首に選ばれた。今年7月には保守党系2党の進歩保守党とワイルド・ローズ党が党内投票で統合を決定し、UCPが誕生。10月28日に実施されたUCP党首選でケニー党首が誕生した。しかし、連邦議員を辞職して党首に就任したためアルバータ州で議席を持たなかったことから今回の補欠選挙で議席獲得を目指した。

 これで野党第一党党首として与党NDPと議会で直接対決の場を持つことができる。ケニー党首は、「雇用を失う社会主義的政府を倒し、アルバータを新しくする準備が今日整った」と当選後に語った。

 NDPレイチェル・ノッテリー州首相は「アルバータ議会にようこそ」と、自身のツイッターにコメント。「議会で議論できることを楽しみにしています」と祝辞を贈った。

 アルバータ州では2015年選挙で、それまで40年間政権を担ってきた進歩保守党がNDPに大敗。党首が辞任し、党の立て直しを図っていた。その後、NDPに負けた要因を保守党系が分裂していたことと分析し、保守党2党の統合をケニー党首が呼びかけ実現した。

 

 

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