2017年12月14日 第50号

 ユダヤ教の年中行事の一つ、ハヌカーが近づくにつれて、各地のユダヤ教コミュニティはその準備に追われている。

 ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドのユダヤ教会堂バイト・シナゴーグと、ユダヤ人団体ハバッド・リッチモンドは、毎年恒例となっている、同市中央図書館前に設置される儀式用の燭台の点火式を17日午後4時から行う。

 この燭台は高さ約7・5メートルの鉄製で、世界でも有数の大きさを誇る。デザインはカナダを代表する建築家、故アーサー・エリクソン氏によるもの。

 同じく同市内にあるベス・ティクバー・シナゴーグの指導者(ラビ)アダム・ルービン司祭によると、この祭りの故事にちなんでハヌカーの期間中はジャガイモのパンケーキやドーナツなど、油に関する食べ物がふんだんに用意されるため、食事には気を付ける必要があると取材に答えていた。

 このほか、この燭台を自作する工作教室が、同市内の建材用具小売店ホーム・ディーポで先日、開催された。訪れた家族連れなど300人近くの人は、同店が用意した木材を釘や接着剤で組み合わせ、思い思いの燭台を作っていた。

 また、ろうそくを刺す部分には、ハバッド・リッチモンドが用意した、拳銃の弾丸の空薬きょうが使われた。これについて同団体は、戦争の象徴である空薬きょうを、燭台のろうそくという光と命のもとに変える意味を込めた、とメディアに説明していた。

 

 

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