2017年11月2日 第44号

 アルバータ州連合進歩保守党(UPC)は10月28日、投票の結果ジェイソン・ケニー氏が党首に決定したと発表した。

 電話とコンピュータによる3日間の投票で、ケニー氏は3万5623票、61パーセントを獲得。他の候補、元ワイルドローズ党首ブライン・ジーン議員1万8336票、31・5パーセント、元進歩保守党選挙対策担当ダグ・シュウェイツァー氏4273票、7・3パーセントを大きく引き離しての党首就任となった。

 ケニー氏は決定後、「常識と一般アルバータ州民の価値観を基本に置いた政府構築に1歩近づいた」と党員に語った。

 49歳のケニー氏はこれまで約20年間政治家として活動。連邦議員として、スティーブン・ハーパー保守党政権時代には、移民相、雇用相、国防相などの主要閣僚を歴任した。2015年総選挙でもアルバータ州カルガリー-ミッドナポール選挙区で保守党から立候補し当選。しかし、2016年7月に国会議員を辞職してアルバータ州進歩保守党党首に立候補することを表明。2017年3月に党首に決定した。進歩保守党は2015年アルバータ州選挙で新民主党(NDP)に惨敗しジム・プレンティス党首が辞職したため、党首選が行われた。

 ケニー氏は進歩保守党党首就任後、保守系が二つに分かれていたことがNDPに敗北した要因として、同じく野党保守のワイルドローズ党との統合を模索。今年7月に両党内で行われた統合の是非を問う投票で両党とも賛成多数で統合を決定し、連合進歩保守党に党名を変更、党首選が行われていた。

 UCPにとって、今後は党の政策作りとケニー氏の議席確保が急務となる。29日にはカルガリー-ローヒード選挙区のデイブ・ロドニー議員が辞職を表明。ケニー氏に選挙区を譲ると発表した。補欠選挙での議席獲得を狙う。ケニー氏は、NDP政権が年内に補欠選挙を実施するだろうと語っている。

 

 

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