2017年10月26日 第43号

 カナダ食品検査庁は16日、貝毒に汚染されている可能性があるとして、ブリティッシュ・コロンビア州の工場で加工されたカキをリコールすると発表した。

 このカキを加工・販売したのは同州リッチモンドのアルビオン・ファームス・アンド・フィッシャリー社と、ユニオンベイ・シーフード社。

 麻痺性貝毒(Paralytic Shellfish Toxins)は自然界に存在する毒で、有毒プランクトンを捕食した二枚貝がその毒を蓄積、その貝を摂食することで起こる。この貝毒による中毒症状には、唇や舌、手足のしびれや、嚥下困難があげられる。重度の場合は筋肉が麻痺し歩行が困難になったり、呼吸困難を引き起こしたりして死に至ることもある。

 この貝毒に汚染された恐れがあるカキが出荷されたのは、アルビオン社からは9日から16日にかけて。またユニオンベイ社からは10日から16日にかけての出荷が対象となる。これらのカキはBC州、アルバータ州、およびケベック州で販売されたことが検査庁によって確認されているほか、他の州や準州にも出回った可能性があるという。

 先週までの時点では、このカキが原因とみられる食中毒は報告されていない。

 

 

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