2017年8月24日 第34号
反人種差別を訴える人々約4千人が19日、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市役所前に集まった。
アメリカ・バージニア州シャーロッツビルで今月12日に起きた白人至上主義者らの集会での死傷事件後、バンクーバーの反多文化主義、反移民政策の極右グループがSNSで19日に集会を呼び掛けていた。
これに対し、バンクーバー市グレゴール・ロバートソン市長が、こうした極右グループの動きに反対する多文化主義、移民政策を支持し反人種差別を訴える人々の平和的な対抗行動を促した。
そして19日には正午過ぎから続々と人々が集まり、反人種差別などを訴えた。ロバートソン市長も姿を見せ、「差別や偏見はバンクーバーに必要ない」と語った。BC州ジョン・ホーガン州首相も声明を発表し、あらゆる人種差別、偏見、不寛容を拒否すると語った。
ジャスティン・トルドー首相は自身のツイッターで、「バンクーバー、よくやった。どんな時も多様性がカナダの強さだ」とメッセージを発信した。 一方、極右グループはほとんど姿を見せず、数人が個人的に現れたが、警察の介入により大きな衝突はなかった。CBCは、午後3時ごろ数人の極右グループが集まっていたと伝えている。
しかしケベック州ケベックシティでは20日、反人種差別を主張する左翼派の人々が警察と衝突。その後、極右グループがデモ行進するという事態が起きた。
警察によると、反人種差別の人々が暴動を起こしたためと説明、1人を逮捕したと声明を発表した。
極右グループが集合場所に集まった後、政府関係建物の地下駐車場で待機。左翼派の人々の行動が収まるのを待って、駐車場から出て町をデモ行進した。極右グループは人種差別を主張しているわけではなく不法移民受け入れに反対していると語った。