2017年8月10日 第32号
21日にはカナダの多くの地域で部分日食が見られる。ちなみにアメリカでは西海岸(オレゴン州セイラムなど)から中部(テネシー州ナッシュビルなど)を経て東海岸(サウスカロライナ州チャールストンなど)までの、大陸を横断する帯状の地域で皆既日食となる。
日食の開始は、バンクーバーでは午前9時10分で、10時21分に食の最大を迎える。食分(欠けた率を、太陽の直径の比率で表したもの)は88パーセントで、太陽が三日月のように細くなる。日食が終了するのは午前11時37分。同市のサイエンス・ワールドでは午前9時から正午まで観測会を開くほか、アメリカで見られる皆既日食の様子を、サイエンス・シアターで午前10時から午後5時までの間上映する予定。
またトロントでは日食が午後1時10分に始まり、午後2時32分に食の最大を迎える。こちらの食分は76パーセントとなっており、バンクーバーよりも欠け具合は少なくなる。観測会が開かれるのは、オンタリオ・サイエンス・センター(全日)、ヨーク大学のライオンズ・スタジアム(午後1時から午後4時まで)など。トロント大学は同市湖岸にある、夏季限定の総合遊園地CNE内のプリンセス・マーガレット・ファウンテンで観測会を午前10時から午後5時まで開催するほか、日食観測用サングラスが無料で配られる。ただし観測会に参加するためには、CNEへの入場料が必要となる。
なお日食を観察する際、肉眼で太陽を直接、または双眼鏡や望遠鏡、一眼レフカメラのファインダーなどから覗いて見ると、目を傷めたり失明したりするので、観測方法には細心の注意を払い、必ず専門家の説明に従う必要がある。(たとえば日本の国立天文台のウェブサイトには、『日食を観察する方法』というページがある。『国立天文台』『日食』『観測』『方法』で検索)。