2017年8月3日 第31号
アルバータ州の国立公園で先週初め、人の集まるエリアに近づいてきた子グマを追い払うために、連邦警察の赤い伝統的な制服を着た警察官が出動したが、そのあまりにも典型的なカナダ的な光景が居合わせた人々を喜ばせることになった。
場所は同州南部、アメリカとの国境に近いロッキー山脈のウォータートン・レイクス国立公園の、リゾートホテルなども建つ小さな町ウォータートン。ここにエドモントンから夏の間だけ派遣されていたクレイトン・ウィルバーン巡査部長は、落し物の財布の持ち主を探している時に、子グマが子供の遊び場に向かっているとの連絡を救急隊員から受けた。
遊び場では多くの子供たちが遊んでいたため、ウィルバーン巡査部長ら警察官は、子グマの進路を変え、町の外に追い出すよう追い立てた。しかし子グマは木に登ったりして彼らをてこずらせ、この追跡劇はしばし続いた。
ところで連邦警察では、今年がカナダ建国150周年ということで、観光地などで勤務する警察官は極力、伝統的な制服ー赤いブレザーに長靴、茶色でつばの広い帽子ーを着用するようにしており、ウィルバーン巡査部長も、この格好だった。
そのため付近に居合わせた100人を超える観光客らは、あまりにもカナダ的なクマと警察官のツーショットを撮れる千載一遇のチャンスと、盛んにシャッターを切っていた。