2017年7月27日 第30号

 ブリティッシュ・コロンビア州ジョン・ホーガン州首相は19日、州中部で発生した山火事が鎮静する気配を見せない事態を受け、7日には、発令された緊急事態宣言をさらに2週間延長すると発表した。

 前日に正式に新民主党(NDP)政権が発足したばかりだが、党を越えて対応にあたると発足前から自由党と協力することを明言していた。

 すでに連邦政府には協力を要請。被災者輸送などに使用するカナダ軍機やヘリコプターの派遣、必要物資の配達をラルフ・グッデイル公安・非常時対応準備相が約束している。

 さらに、ホーガン州首相は避難州民一世帯につき600ドルを2週間単位で申請できるように改善したことを発表。連邦政府も最初は600ドル、次から300ドルを2週間単位で支給すると発表した。通常は避難勧告が出されて2週間で解除、自宅へ戻れるが今回はそれが不可能なための対応と説明した。

 山火事は最近の雨や気温の低下でやや落ち着いたものの、依然として広範囲にわたって燃え続けている。避難勧告が出ている町もいまだに多く、一時の4万5千人からは減少したものの、約2万人が避難したまま。帰宅を許された地区でも、まだ予断は許さないため、いつまた勧告が発動されるか分からず、政府は対応できるよう呼びかけている。

 来週にはジャスティン・トルドー首相がBC州を訪問し、山火事の状況を把握したいと25日にオタワで行われたホーガン州首相との会談後の共同記者会見で明らかにした。

 

 

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